はな1

幕末から明治維新の「お茶どころではない」混乱期に青壮年時代を過ごした。その後の文明開化の時代には、日本の伝統的な文化が否定されたから、茶道界は存亡の危機を迎えた。碌々斎は非常に温和な人柄だったが、少庵の時代以来の千家の大変な時期に千家をしっかり守った。献茶と年忌をしばしば営み、特に献茶は近来のさきがけをなすものだった。明治43年に74歳で亡くなった。